月ときなこと宝塚

宝塚は幸せの歌

風間柚乃さんで見たい役①

 月組『DEATH TAKES A HOLIDAY』は、6月24日 (土) にライブ配信があるそうですね! ブロードウェイ作品は権利関係が厳しいのかなと思っていたのでうれしいです。

 今からとっても楽しみな『DEATH TAKES A HOLIDAY』。

  • 死神/ニコライ・サーキ(ロシア貴族): 月城かなとさん
  • グラツィア・ランベルティ(公爵令嬢): 海乃美月さん
  • ヴィットリオ・ランベルティ公爵(グラツィアの父):風間柚乃さん
  • ステファニー・ランベルティ公爵夫人(グラツィアの母):白雪さち花さん

ということで、風間柚乃さんファンの私としては、風間さんのランベルティ公爵役がとても楽しみです。

  • そもそも貴族役! 風間さんの正装姿が楽しみすぎる。絶対かっこいい。
  • 海乃さんのお父さん役! 意外にも初というお父さん役が楽しみすぎる。
  • 白雪さんと夫婦役! 奥様とお芝居する風間さんが好き。『ダル・レークの恋』のクリスナとアルマ夫妻が大好きだったのですが、今度はどんな夫婦なんだろう?

 それと、公爵はたぶん、死神ニコライと娘グラツィアの恋に立ち塞がる存在です。葛藤する風間さん(悩んで歌ってほしい)、月城さん死神と対峙する風間さん、海乃さんと親子げんかする風間さん…と、そんなシーンがあるのかどうか全く知りませんが、とても楽しみです。

風間柚乃さんで見てみたい役

 来月の観劇を楽しみにしつつ、今日は私が個人的に風間さんで見てみたい役のお話を。というのはですね、先日『Death Takes a Holiday』を映画化した『ジョー・ブラックをよろしく』を見たんです。映画では、ランベルティ公爵に当たる役はビル・パリッシュというアメリカの実業家なのですが、そのビルが娘のスーザン(グラツィアに当たる)にこう言います。

「一度くらい恋に溺れてみろ。地に足が付かない思いで、歓喜の歌を歌い、踊り出してみろ」(『ジョー・ブラックをよろしく』吹替版)

 たぶん原作の公爵は娘にこんなこと言わないだろうし、ビルが娘に恋をしろと言う…という時点で私の脳内ではサリーが歌い始めるのですが、それはおいといて…。私が一番見てみたい風間さんの役というのが、まさに、こんな風に恋をする役なのです。

 過去に宝塚で上演された作品でいうと、たとえばこんな感じでしょうか。

 風間さんは、重厚な役や濃い役のイメージが強い気がします。とてもお上手だし、私も毎回ワクワクするけれど、それは新人公演、代役、役替わり公演という、ご本人の持ち味とは必ずしもぴったり重ならない事情から付いたイメージもあるのかなとも思います(それに絶えず応えてきた努力に本当に頭が下がります)。

 唯一の当て書き作品『LOVE AND ALL THAT JAZZ』のルーカスも、ジャズピアニストという役どころからは想像していなかった骨太で正義感のある人物でした(もちろん、こちらも素晴らしかった!)。

 風間さんが目指す男役像、劇団が風間さんに期待する役柄…いろいろあると思いますが、いつも何だか恋愛より大切な大義があったり、恋愛から一歩引いていたり、恋より愛寄りだったりもはや人間愛だったり…。そろそろ、等身大の恋をする役が見てみたいな~と思うわけです。まあ早い話が、好きな男役さんの恋愛物って見てみたいものですよね?

 

 そこで、重厚な役を求められがち、ゲルマン系の人物と縁がある…そんな風間さんと恋愛物の最初の落とし所として、ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』のトラップ大佐はいかがでしょうか?(と誰に言っているのか。以下、ネタバレあります)

サウンド・オブ・ミュージック』のトラップ大佐

 厳格なオーストリア軍人のトラップ大佐は、妻を亡くしたあと、家庭教師を雇って7人の子供を厳しく育てようとするが、あまりに厳格で家庭教師が居着かない。そこへ元修道女のマリアが家庭教師としてやってくる。天真爛漫で歌が大好きなマリアは子供たちとすぐに仲良くなるが、厳しい大佐とは対立する。でも、いろんな出来事を経て、二人の間にだんだん愛が芽生えていく…。

 この前サントラを聞いて改めて思ったのですが、『サウンド・オブ・ミュージック』の音楽って信じられないくらい名曲揃いです。風間さん、月組の皆さんが歌ったら素敵だろうな~と。名シーンもたくさんあります。

  • 厳格すぎて子供に愛を伝えられなかった大佐が、歌を通じて子供たちと打ち解ける(子供たちを愛する風間さん、子供たちに愛される風間さん!)
  • 子供たちの出番もたくさん。とくに長女とナチス青年との恋(ちなみに大佐は祖国への愛からドイツと対立してしまい、立場がどんどん悪くなる)
  • 大佐の婚約者が現れ、歓迎会が開かれる(風間さんを巡る三角関係!)
  • 互いに何とも思っていなかったはずなのに、ダンスをしていてふと見つめ合い、己の恋心に気付く大佐とマリア(風間さんとマリアのダンス!)
  • 辛くて修道院に戻るマリア。修道院長に、愛から逃げてはダメだと説得される
  • 帰ってきたマリアに愛を打ち明ける大佐(風間さんのプロポーズ!)
  • 大佐とマリアの結婚式(風間さんの結婚式!)
  • ナチス包囲網から逃れるため、音楽祭に紛れて一家でスイスへ亡命を図る

 いかがでしょうか。個人的に、見てみたいシーン、聞いてみたい歌がてんこ盛りです。最後の亡命も、500キロの雪山を越えた元ルーカスさんならバッチリでしょう。マリアができる娘役さんは月組にたくさんいらっしゃると思いますし、子供たちをはじめ役も多く、脳内でキャスティングを想像するのが楽しい作品でもあります。

 それにしても、トラップ大佐って、男役さんで見てみたいシーンが一通り揃ったお手本のような役なんだなと改めて。あー見たい。

 

 このあとパックとオスカルについても書いていたのですが、長くなる予感しかしないので、ここでいったん記事を分けようと思います。